涙をもって種まく者は喜びの声をもって刈り取る
「主よ、どうか、われらの繁栄を、 ネゲブの川のように回復してください。 涙をもって種まく者は、 喜びの声をもって刈り取る。 種を携え、涙を流して出て行く者は、 束を携え、喜びの声をあげて帰ってくるであろう。」(詩篇 126:4-6)
これは、イスラエルの国がバビロン捕囚から無事帰還できた時の感謝の賛美である。
ネゲブといえば、イスラエルの南部にある面積1万2000平方キロメートルに及ぶ過酷な砂漠地帯。かつての遊牧地では灌漑農業という水の供給システムが奏功し、穀物、飼料作物、果実、野菜の産地となった。かつて雨季になるとワジに雨が集まり川となって流れ、水分を確保するしかなかった。
ネゲブ砂漠のワジが雨季になると川の流れを取り戻したように、70年間による捕囚により荒廃したイスラエルの土地に、この詩編の作者は、かつての繁栄を回復してくださいと祈ったのである。
涙をもって種まく者は、 喜びの声をもって刈り取る。荒廃してしまった土地では、種蒔きから始めることしか出来ない。最初は手元に何もなく、苦労して種を蒔き続け、耕し続けなくてはならないかもしれない。収穫が未だ手に出来ていないうちは涙の期間かもしれない。しかし、秋になると実ったものを収穫することができる。
その時には喜びの声を上げて刈り取ることができる。
涙の期間の後には喜びの期間がやってくる。涙の期間は心が折れるように感じるだろう。しかし忍耐強く待った後には、喜びの季節がやってくる。それは地上でかもしれないし、天の国に行ってからかもしれない。
私たちの涙の季節は、最終的には、イエスを信じる者は天の国に入ることができ、真の喜び、永遠の喜びが約束されている。私たちの真の繁栄は、イエスキリストを通して、救いを与えられることで回復する。
愛する天のお父様、あなたが私たちをあがない、あなたの子どもとしてくださり、人生を建て直してくださり、救いによる喜びで満たしてくださることを感謝します。主イエスキリストの御名によって、アーメン。