この町にはわたしの民が大ぜいいる

「すると、ある夜、幻のうちに主がパウロに言われた、「恐れるな。語りつづけよ、黙っているな。 あなたには、わたしがついている。だれもあなたを襲って、危害を加えるようなことはない。この町には、わたしの民が大ぜいいる」。 パウロは一年六か月の間ここに腰をすえて、神の言を彼らの間に教えつづけた。」(‭‭使徒行伝‬ ‭18‬:‭9‬-‭11‬)

主はパウロに幻のうちに現れて「恐れるな。語りつづけよ、黙っているな。 あなたには、わたしがついている。だれもあなたを襲って、危害を加えるようなことはない。」と言われたことには理由がある。

パウロが福音を語ると、多くの人々が救われた。福音が語られるのを黙らせるために、パウロを襲い、危害を加える可能性があった。

実際パウロはこう述べた。「苦労したことはもっと多く、投獄されたことももっと多く、むち打たれたことは、はるかにおびただしく、死に面したこともしばしばあった。 ユダヤ人から四十に一つ足りないむちを受けたことが五度、 ローマ人にむちで打たれたことが三度、石で打たれたことが一度、難船したことが三度、そして、一昼夜、海の上を漂ったこともある。 幾たびも旅をし、川の難、盗賊の難、同国民の難、異邦人の難、都会の難、荒野の難、海上の難、にせ兄弟の難に会い、 労し苦しみ、たびたび眠られぬ夜を過ごし、飢えかわき、しばしば食物がなく、寒さに凍え、裸でいたこともあった。 なおいろいろの事があった外に、日々わたしに迫って来る諸教会の心配ごとがある。」(‭‭コリント人への第二の手紙‬ ‭11‬:‭23‬-‭28‬)

コリントという栄えた都市で福音を宣べ伝えることに対してあらゆる妨害があったのではと想像する。おそらく度重なる迫害はパウロの気持ちを挫いたに違いない。恐怖さえ感じるような状況で、主はパウロに言われた。「この町(コリント)には、わたしの民が大ぜいいる」、と。

パウロは一人ではなかった。パウロには共に戦う信仰の仲間たちがいたのである。わたしの民が大ぜいいる、と主が言われたのは、パウロには大勢いる様子が見えていなかったのかもしれない。私たちが見えていない状況で、仲間がたくさんいる、味方がたくさんいる、応援し、共に立ってくれる人たちがいるのは、とても心強い。

主は私たちに必要な助け手を送ってくださる。主に信頼して歩みたい。

愛する天のお父様、あなたの助けをありがとうございます。あなたに祈ります。主イエスキリストの御名によって、アーメン。