人間関係を壊すようなことを許さないように気をつけよう 

聖句:”さて、一行は送り出されてアンティオキアに下り、教会の会衆を集めて手紙を手渡した。 人々はそれを読んで、その励ましのことばに喜んだ。 ユダもシラスも預言者であったので、多くのことばをもって兄弟たちを励まし、力づけた。 二人は、しばらく滞在した後、兄弟たちの平安のあいさつに送られて、自分たちを遣わした人々のところに帰って行った。” 使徒の働き 15章30~33節 “パウロとバルナバはアンティオキアにとどまって、ほかの多くの人々とともに、主のことばを教え、福音を宣べ伝えた。 それから数日後、パウロはバルナバに言った。「さあ、先に主のことばを宣べ伝えたすべての町で、兄弟たちがどうしているか、また行って見て来ようではありませんか。」 バルナバは、マルコと呼ばれるヨハネを一緒に連れて行くつもりであった。 しかしパウロは、パンフィリアで一行から離れて働きに同行しなかった者は、連れて行かないほうがよいと考えた。 こうして激しい議論になり、その結果、互いに別行動をとることになった。バルナバはマルコを連れて、船でキプロスに渡って行き、 パウロはシラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて出発した。 そしてシリアおよびキリキアを通り、諸教会を力づけた。” 使徒の働き 15章35~41節 聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会


観察:            ミニストリーのチャレンジは何も新しいものではありません。全てには時があります。平穏な時もあれば、トラブルに見舞われる時も。 チームであるべき時もあれば、分裂する時も。意見が合う時も、意見を違える時もあることにも注意を払う必要があります。パウロとバルナバは素晴らしいチームでした。一緒に力を合わせて戦っていました。宣教の旅を共にしていました。問題も一緒に解決していきました。
           しかし、ある時、彼らの間で激しい議論が巻き起こります。ただの意見の違いではありません。それが激しい議論へと変わっていったのです。その理由をよく見てみると、そこまで激しく言い争うようなもののようには見えません。パウロはこれまで主のことばを宣べ伝えたすべての町で、兄弟たちがどうしているか、また行って見て来ようと提案をします。バルナバもこれに賛同します。
            しかし、その旅に誰を連れて行くかという話になった時に問題が発生しました。バルナバはマルコを連れていきたかったのです。しかし、パウロはそれに反対します。それは、マルコがパンフィリアでパウロたちの一行から離れて働きに同行しなかったため、連れて行かないほうがよいとパウロは考えたからです。時々、自分は彼ら二人のうちどっちに似てるだろうかと考えることがあります。パウロのような人間か、バルナバのような人間、どちらでしょう。自分としては、両方である気がして悩みます。バルナバは、マルコの過去の過ちを許し、水に流してあげようと、どちらかというと人間関係を大切にする人です。他方、私はどちらかというと自分はパウロに近いような感じがします。私は、物事を途中で辞めてしまう人は好きではないからです。
          人間関係の問題は、それがミニストリーであれ、友人や家族の間であれ、実にデリケートで繊細なものです。激しい議論が、彼らの関係を壊してしまったことは悲しいことです。バルナバはマルコを連れて、船でキプロスに渡って行き、 パウロはシラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて出発しました。なぜ信者たちはバルナバではなくパウロのかたを持ったのでしょうか?人間関係の問題は、単に当事者だけの問題ではおさまらず、周りの人たちにも影響を与えるのです。 
            その後のバルナバとマルコのキプロスでの活動については何も触れられていません。しかし、パウロとシラスはシリアおよびキリキアを通り、諸教会を力づけたとあります。 どんな問題であったにせよ、私たちと他の人々との間に、パウロとバルナバから得られる教訓がいくつかあります。パウロはマルコの失敗を許してあげることもできたでしょうし、バルナバはマルコを連れて行かないと決めることもできたはずです。
·     常に人間関係を人生において大切なものとするよう努めなければならない·      私が前に進むためには、人々の失敗を許すことを学ばなければならない·     良い人間関係も、ちょっとした意見の違いで損なわれることがある·      一見小さく見える問題に対しても感情的に反応しないこと·      お互いの意見に耳を傾け、理解し合うことで、多くの人間関係の問題は解決することができる·      意見の違いがあることを認め合うことが大切·     先に進むことで、意見の違いが解決する時を待つことも重要·     もっとコミュニケーションをとり、意見の違いを解決するための共通点を探さなければならない·      小さなことが大きな問題へと発展しないように注意しなければならない
適用:            今日のこの箇所からは学ぶことが多くあります。人間関係は大切であること、そして問題を解決する方法として、神様に栄光を帰すことができる方法でそれらの問題を解決する努力をしなければなりません。人の意見に聞く耳を育んでいく人に私はなっていきたいです。他の人からのアイデアや提案に心を開くことができるようになりたいです。人間関係を私にとっての最重要課題としていきます。他の人のことを大切にしていきたいです。 私と意見の合わない人たちとの意見の相違を解決することに私は全力を尽くすべきなのです。
祈り:            イエス様、激しい議論の只中でも、人を愛するということはどいういうことなのかを私に教えてくださるよう祈ります。私のプライドのせいで、相手の話を遮ってしまうかもしれません。どうか、他の人の意見を聞く耳を持てるよう私を助けてください。人との関係をあなたにゆだねていきたいと思います。 難しい人間関係をも切り抜けていける知恵をどうか私に与えてください。たとえ私たちの意見が一致しなくても、他人に対する思いやりを私に与えてください。あなたの民を大切にすることができるよう私を助けてください。私のすべての人間関係、特にあなたの民と私が共に働く人々との関係において、どうか私を導いてください。私にはあなたが必要です。アーメン!