日の老いたる者から人の子のような者へ
「わたしはまた夜の幻のうちに見ていると、 見よ、人の子のような者が、 天の雲に乗ってきて、 日の老いたる者のもとに来ると、 その前に導かれた。 彼に主権と光栄と国とを賜い、 諸民、諸族、諸国語の者を彼に仕えさせた。 その主権は永遠の主権であって、 なくなることがなく、 その国は滅びることがない。」(ダニエル書 7:13-14)
ダニエルが夜に見た幻である。
人の子のような者と出てくるが、これは人間であることを示す呼称だ。イエスは福音書だけで80回以上自らを「人の子」と呼び、ご自身をダニエル書の「人の子」に結び付けた。「人の子」はメシアの称号として定着した。
エゼキエルが神が人間の姿に似たものと呼んでいるのが興味深い。「彼らの頭上、大空のはるか上の方には、サファイアのように見える王座に似たものがあり、その王座に似たもののはるか上には、人間の姿に似たものがあった。」(エゼキエル書 1:26)
人の子イエスはが天の雲に乗ってくる姿をダニエルも見た。イエスの時代、ルカ自身もこのように証言している。「イエスの上って行かれるとき、彼らが天を見つめていると、見よ、白い衣を着たふたりの人が、彼らのそばに立っていて 言った、「ガリラヤの人たちよ、なぜ天を仰いで立っているのか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになるであろう」。」(使徒行伝 1:10-11)
ダニエルの見た「日の老いたる者」は「年を経た方」とも訳されている。英訳はThe Ancient of Daysであるが、過去・現在・未来に渡って存在される永遠の神という意味だ。
日の老いたる者と呼ばれる神は、雲に乗ってくる人の子に主権と光栄と国とを賜い、 諸民、諸族、諸国語の者を彼に仕えさせたとは、イエスが神であり、永遠の主権を持ち、神の国は永遠に滅びることがないことを伝えている。
イエスは人間であり、神である。だから「人の子」と呼ばれ、「神の子」「御子」と呼ばれる。イエスはやがて雲に乗って私たちのところに来られ、永遠の主権を持って天と地を治めてくださる。
愛する天のお父さま、あなたの御子イエスは救い主であり、永遠の主権を持って治めてくださいます。ありがとうございます。主イエスキリストの御名によって、アーメン。