ありのままでイエスさまのもとへ

聖句:”さて、あるパリサイ人が一緒に食事をしたいとイエスを招いたので、イエスはそのパリサイ人の家に入って食卓に着かれた。すると見よ。その町に一人の罪深い女がいて、イエスがパリサイ人の家で食卓に着いておられることを知り、香油の入った石膏の壺を持って来た。そしてうしろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらイエスの足を涙でぬらし始め、髪の毛でぬぐい、その足に口づけして香油を塗った。イエスを招いたパリサイ人はこれを見て、「この人がもし預言者だったら、自分にさわっている女がだれで、どんな女であるか知っているはずだ。この女は罪深いのだから」と心の中で思っていた。するとイエスは彼に向かって、「シモン、あなたに言いたいことがあります」と言われた。シモンは、「先生、お話しください」と言った。「ある金貸しから、二人の人が金を借りていた。一人は五百デナリ、もう一人は五十デナリ。彼らは返すことができなかったので、金貸しは二人とも借金を帳消しにしてやった。それでは、二人のうちのどちらが、金貸しをより多く愛するようになるでしょうか。」シモンが「より多くを帳消しにしてもらったほうだと思います」と答えると、イエスは「あなたの判断は正しい」と言われた。”ルカの福音書 7章36~43

観察:
            イエスさまはシモンの家に招かれました。シモンという人はイエスさまに従うパリサイ人でした 。夕食の招待の時を台無しにしたのは、罪深いある女性でした。 その女性はイエスさまがそのパリサイ人の家によばれていたのをどこかで聞き、香油の入った石膏のつぼを持ってその家にやって来たのです。
            この女性は町では評判の汚れた罪深い女でした。彼女はある意味有名な女でした。罪深さの故に、彼女はその罪に汚れた人生から解き放されたいと思っていたのでしょう。幾度となく、自分は生きていても仕方のない人間だと思っていたのに違いがありません。その罪深さから、何度も周りの人から厄介者扱いをされていました。しかし、彼女は、イエスさまがパリサイ人の家にいるという話を耳にしました。恥を忍んで、プライドをかなぐり捨て、イエスさまの前で涙を流したのです。
            罪の中に生きるこの女性は、その罪深い行いで得たお金で、高価な香油を持ってイエスさまのもとにやって来ました。打ちひしがれ、イエスさまの後ろに泣きながら立ちすくみ、そして、涙でイエスさまの足を濡らし始めました。その濡らした足を自分の髪の毛で拭います。さらに、その足に口づけして香油を塗ったのです。素晴らしい、光景です。
           イエスさまのリアクションは、恵と許し、そして彼女を優しく受け入れるというものでした。パリサイ人であるシモンはその女性の行動を見て、イエスさまがその女性の正体を知らずにいるのではないかと疑います。 ここでの教訓は、イエスさまは義人を助けるためにこの世に来られたのではなく、人々から疎んじられた罪人のためにこの世に来られたということです。人生が壊れてしまい、後悔でいっぱいの人生を悔い、その罪を悔い改め、人生をやり直したいと思っている人たちのためにイエスさまはおられるのです。
            イエスさまは心から罪を悔い改めようとイエスさまのもとに自分の意思でくる人を拒絶するようなことはなさいません。人にはある人が本当に悔い改めたどうかは決してわかりませんが、イエスさまにはその人の悔い改めの心は見えています。 私たちの過去、現在、将来、そして、私たちがこれまでしてきたことのすべてをイエスさまのもとに持ち寄らなければなりません。私たちが、心から罪を告白し悔い改めるならば、イエスさまは、決してそれらのことについて、私たちを責めたり、私たちを邪魔者扱いにしたりはしません。罪深い人生にもかかわらず、イエスさまにどれだけ深く愛されているかを知っているのは、私たちだけです。
適用:            イエスさまが私たちの唯一の希望であり、救い主であることを知るとき、イエスさまに近づくことがどんなに力強いことか。 私は、自分の罪の力に負けてしまって、キリストとその赦しを求めることを決して止めてはいけないと、学ばされます。 私の罪が大きければ大きいほど、より大きなイエスさまの愛と恵みが私の罪を取り除いてくださいます。 私が倒れそうになった時、キリストから離れることなく、キリストに向かってに走っていきます。 今年、2023年、私はそうしていこうと思います。
祈り:            イエスさま、あなたが愛にあふれ、恵み深く、寛容な方であることを知ることができるよう、私の目を開いてくださったことに感謝です。 あなたは、その女性が変わるのを待たずに、その女性を受け入れました。 涙を流しながら高価な香水を手放す彼女を見て、ありのままの彼女を受け入れてくださったのです。 今年、私が罪を犯したとき、ためらわずにあなたのもとに行くことができるよう、祈ります。 私の罪が取り除かれ、赦されるために、自信と勇気をもってあなたのもとに行くことができるように助けてください。 あなたの大いなる愛に感謝します。