プレッシャーに容易に屈してしまう優柔不断な人間

タイトル:  プレッシャーに容易に屈してしまう優柔不断な人間

聖句:

“ユダヤ人たちは彼に答えた。「私たちには律法があります。その律法によれば、この人は死に当たります。自分を神の子としたのですから。」

ピラトは、このことばを聞くと、ますます恐れを覚えた。

そして、再び総督官邸に入り、イエスに「あなたはどこから来たのか」と言った。しかし、イエスは何もお答えにならなかった。

そこで、ピラトはイエスに言った。「私に話さないのか。私にはあなたを釈放する権威があり、十字架につける権威もあることを、知らないのか。」

イエスは答えられた。「上から与えられていなければ、あなたにはわたしに対して何の権威もありません。ですから、わたしをあなたに引き渡した者に、もっと大きな罪があるのです。」

ピラトはイエスを釈放しようと努力したが、ユダヤ人たちは激しく叫んだ。「この人を釈放するのなら、あなたはカエサルの友ではありません。自分を王とする者はみな、カエサルに背いています。」

ピラトは、これらのことばを聞いて、イエスを外に連れ出し、敷石、ヘブル語でガバタと呼ばれる場所で、裁判の席に着いた。

その日は過越の備え日で、時はおよそ第六の時であった。ピラトはユダヤ人たちに言った。「見よ、おまえたちの王だ。」

彼らは叫んだ。「除け、除け、十字架につけろ。」ピラトは言った。「おまえたちの王を私が十字架につけるのか。」祭司長たちは答えた。「カエサルのほかには、私たちに王はありません。」

ピラトは、イエスを十字架につけるため彼らに引き渡した。彼らはイエスを引き取った。”

ヨハネの福音書 19章7~16節

観察:    

 ピラトとユダヤ教の指導者たちは、イエスさまの処分をどうするかで、一進一退の攻防を繰り広げます。 ピラトはイエスさまが一体何者であるかを問い詰め続けます。 ピラトは、イエスさまを罪に問う根拠がないという結論に達したにもかかわらず、ユダヤの指導者たちの強引な告発に対して無力でした。 ピラトは権力を持っていましたが、その権力を行使することができず、彼らの告発には根拠がないという自分が出した見解に基づく判断を下すことができませんでした。 

 結局、ピラトはユダヤ人指導者たちの告発に屈し、イエスさまを十字架につけるために引き渡してしまいました。 ピラトは自分の決断がもたらす結果を背負って生きていかなければなりませんでした。 彼は優柔不断な人でした。 彼は恐怖に抗うことが出来ませんでした。 ピラトは真実を知っていましたが、恐れのために嘘をついてしまいました。 

私たちは何度も決断を迫られる場面に遭遇します。 私たちが下す決断は、最終的に誰かを助けることも、誰かの人生を台無しにしてしまうことにもつながります。真理を知り、真理に立脚することは、どんな決断を下すにも重要です。 しかし、人に好かれるために真実を無視することは、状況を悪化させるだけです。

イエスさまは「真理はあなたを自由にする」と言われました。 ある状況から自由になりたければ、真理を無視してはいけません。 真理の上に立つということは、常に孤独であり、私たちは進んでその真理の上に立たなければなりません。 真理というものは時に人から好かれるものではありません。 もし私たちが真理のために、あるいは自分が真理だと知っていることの上に立とうとしないなら、私たちはついに偽りに屈しさせるための圧力に負けてしまうでしょう。 

一方、イエスさまは十字架につけられるのを免れることために、自分の態度を変えることはありませんでした。 イエスさまは一貫して同じように応答しています。たとえそれが死を意味するとしても、起こりうる結果から逃れようとすることは一度もありませんでした。 イエスさまはご自分を知っておられたからこそ、自由だったのです。 ユダヤ教の指導者たちは、イエスさまが何者であるかということに葛藤していました。 しかし、イエスさまはご自分のアイデンティティーについて全く問題であると思っていませんでした。 ピラトは、ユダヤ人とイエスさまの間に割って入いろうとしました。 しかし、ピラトは、ユダヤ人の指導者たちの告発に根拠がないという真実を知っていながら、それに従い、ついに屈服してしまったのです。 

適用:

            たとえ誰もそばにいなくても、真実を知り、それを貫くことは大切なことです。 私は今日、たとえ一人であっても、常に真理を貫かなければならないことを学びました。 イエスさまの真理を知ることで、どんなに孤独でもイエスさまの中にとどまることができるように心が強められました。 私はイエスさまのようになりたいと思います。 それは、自分が何者であるかをしり、他の人の意見に振り回されることなく、自分を変えようとしないことです。

祈り:

            イエスさま、私が毎日あなたの真実を知ることができるように私を助けてください。私が何者であるかを知ること、そして、 他の人が考える私という私に自分が再び定義されることを許すことのないように私を助けてください。 あなたと共に歩み、あなたの真理を愛する者とはどういうことなのかを教えてください。 ピラトのようにあなたの真理を無視して嘘に堕ちるような過ちを犯さないようにしてください。 プレッシャーや試練、非難にさらされる時、あなたの真理に基づいて一人で立ち向かえる強さを与えてください。 あなたを恐れ、私を解放してくれるあなたの真理を知ることができるように私に教えてください。