古き良き時代

「ヨブはまた、自分の格言を取り上げて言った。ああ、できれば、私は、昔の月日のようであったらよいのに。神が私を守ってくださった日々のようであったらよいのに。」(ヨブ29:1-2)

誰にでも過去を懐かしむ気持ちがある。特に過去に良い記憶をたくさん持つ人は過去の良い思い出を懐かしむ。

ヨブは多くの苦しみの中にいたからこそ、昔の月日を懐かしみ、特に神がヨブのことを守ってくれた日々を思い返しては、神の素晴らしさに再度思いを馳せた。

ヨブは行った。「3 あのとき、神のともしびが私の頭を照らし、その光によって私はやみを歩いた。4 私がまだ壮年であったころ、神は天幕の私に語りかけてくださった。5 全能者がまだ私とともにおられたとき、私の子どもたちは、私の回りにいた。6 あのとき、私の足跡は乳で洗われ、岩は私に油の流れを注ぎ出してくれたのに。7 私は町の門に出て行き、私のすわる所を広場に設けた。8 若者たちは私を見て身をひき、年老いた者も起き上がって立った。9 つかさたちは黙ってしまい、手を口に当てていた。10 首長たちの声もひそまり、その舌は上あごについた。11 私について聞いた耳は、私を賞賛し、私を見た目は、それをあかしした。12 それは私が、助けを叫び求める貧しい者を助け出し、身寄りのないみなしごを助け出したからだ。13 死にかかっている者の祝福が私に届き、やもめの心を私は喜ばせた。」

ヨブは神から語りかけられ、ともにおられたことで、人々のために尽力を尽くし、人望の厚い日々と過ごしていた。「14 私は義をまとい、義は私をおおった。私の公義は上着であり、かぶり物であった。15 私は目の見えない者の目となり、足のなえた者の足となった。16 私は貧しい者の父であり、見知らぬ者の訴訟を調べてやった。17 私はまた、不正をする者のあごを砕き、その歯の間から獲物を引き抜いた。」

そこでヨブは考えた。「私は私の巣とともに息絶えるが、不死鳥のように、私は日をふやそう。19 私の根は水に向かって根を張り、夜露が私の枝に宿ろう。20 私の栄光は私とともに新しくなり、私の弓は私の手で次々に矢を放つ。」

ヨブは正しいことを選び取ったがゆえに、人々からの信頼を得て歩むことができた。「21 人々は、私に聞き入って待ち、私の意見にも黙っていた。22 私が言ったあとでも言い返さず、私の話は彼らの上に降り注いだ。23 彼らは雨を待つように私を待ち、後の雨を待つように彼らは口を大きくあけて待った。24 私が彼らにほほえみかけても、彼らはそれを信じることができなかった。私の顔の光はかげらなかった。25 私は彼らの道を選んでやり、首長としての座に着いた。また、王として軍勢とともに住まい、しかも、嘆く者を慰める者のようであった。」

私たちが人々のために生きる時、人々は私たちのことを頼る。自分の身に何が起ころうとも、ヨブのように主の前そして人々の前に正しく生きることを選び取りたい。過去を悔やむことなく、感謝と誇りを持てたら素晴らしい。

愛する天のお父様、あなたを信頼します。私の生きるべき道をあなたが指し示してくださいました。感謝します。主イエス・キリストの御名によって、アーメン。