ささげものよりまさる従順
聖句:”アブラハムは答えた。「わが子よ、神ご自身が、全焼のささげ物の羊を備えてくださるのだ。」こうして二人は一緒に進んで行った。神がアブラハムにお告げになった場所に彼らが着いたとき、アブラハムは、そこに祭壇を築いて薪を並べた。そして息子イサクを縛り、彼を祭壇の上の薪の上に載せた。アブラハムは手を伸ばして刃物を取り、息子を屠ろうとした。そのとき、主の使いが天から彼に呼びかけられた。「アブラハム、アブラハム。」彼は答えた。「はい、ここにおります。」御使いは言われた。「その子に手を下してはならない。その子に何もしてはならない。今わたしは、あなたが神を恐れていることがよく分かった。あなたは、自分の子、自分のひとり子さえ惜しむことがなかった。」アブラハムが目を上げて見ると、見よ、一匹の雄羊が角を藪に引っかけていた。アブラハムは行って、その雄羊を取り、それを自分の息子の代わりに、全焼のささげ物として献げた。アブラハムは、その場所の名をアドナイ・イルエと呼んだ。今日も、「主の山には備えがある」と言われている。”創世記 22章8~14節
観察:
アブラハムは、自分の一人息子のイサクをいけにえとして神様に捧げるようにと言われ、人生最大のチャレンジに直面しました。自分の子供をいけにえに捧げるなど、正気の沙汰ではありません。イサクは何が起きているのか全く理解できません。わたしたちの人生の中でも、自分たちがこれまでしたこともないことをやるようにと命じられることが何度か起きます。アブラハムは、すべきことを知りながら、それを自分の胸にしまっておきました。誰にも知られずにそのための準備をしていました。葛藤があったに違いありません。
イサクは自分がいけにえの対象となることも知らずに、屠られる羊のように自分の父親の後について山に登りました。彼はアブラハムに、いけにえの羊はどこにいるのか尋ねます。アブラハムは、「わが子よ、神ご自身が、全焼のささげ物の羊を備えてくださるのだ。」と答えています。しかし、神様がアブラハムにお告げになった場所に着いたとき、アブラハムは、そこに祭壇を築いて薪を並べます。そして息子イサクを縛り、彼を祭壇の上の薪の上に載せました。一般的に、この話を読んでいると、その時のイサクはまだ幼い子供のような印象を持ちますが、実際は、イサクは既に二十一歳くらいだったと言われています。イサクが抵抗しようとすれば、アブラハムと格闘してその場を逃れることができるような年齢です。しかし、彼は、素直に父親のすることに従いました。
神様は、私たちが口に出して言っていることが本当かどうか、わたしたちの従順を試すことがあります。アブラハムの人間性と彼の弱さを神様はよくご存知でした。それにもかかわらず、アブラハムは神様に従うかどうかを決めることができました。私たちには、自分がしたいと思っていることがたくさんあります。自分たちの夢やビジョン、理想的な仕事、人間関係や、趣味など。それらについて、神様が祭壇の上に置くようにと言われた時、神様のその言葉に従うでしょうか?
神様はアブラハムのその従順への召に対する応答を高く評価します。「神ご自身が、全焼のささげ物の羊を備えてくださるのだ。」と言ったアブラハムの信仰を神様は高く評価してくれました。アブラハムは、神様がなさろうとしてくださることを事前に知っていたのでしょうか?そうではありません。いけにえの捧げ物よりも従順が先にくることを、彼は知っていたのです。神様はこのアブラハムの話から私に二つのことを求めています。信じること。従うこと。私は、従順のうちに、自分が大切に思っているものすべてを神様の祭壇に置くことを躊躇してはなりません。そして、神様が私の神様とのあゆみに備えてくださっているものを受け取る心を持たなければならないのです。
適用:神様が与えてくださるいけにえの捧げ物を受け取れるよう、私は、自分の夢、欲望、希望、願い、起こってほしいことをすべて「従順の祭壇」に置かなければりません。 神様ご自身が、今年の私のために、それを主の山で備えてくださいます。 私はいけにえよりも従順を選びます。 イエスさまが私に密かに囁かれたことを、私は心の中で従い、行動で表し続けます。私の神様は、神様の御名に栄光と誉をもたらすものをいつも私に与えてくださいます。 祈り: 主よ、いけにえより主に従順であることの大切さを教えてくださり感謝します。アブラハムの話を通して、今年、あなたは、私のために従うべき真理を備えてくださいました。私があなたに従順であり、そして、私がしたいと思っていることをあなたに明け渡すことができますよう、私を助けてください。私の夢やビジョン、そして、私が大切に思っている他のものを、あなたの御心に従う中で、すべてあなたにゆだねられるように、私を助けてください。み父のみ心にどう従えば良いのか、私に教えてください。2023年あなたとともに従順のうちに歩むことができますよう、私を助けてください。