主がしてくださったことを家族に知らせる

しかし、イエスはお許しにならず、彼にこう言われた。「あなたの家、あなたの家族のところに帰りなさい。そして、主があなたに、どんなに大きなことをしてくださったか、どんなにあわれんでくださったかを知らせなさい。」(マルコの福音書 5:19)

イエスとその御一行は、湖の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた。イエスが舟から上がるとすぐに、汚れた霊につかれた人が、墓場から出て来てイエスを迎えた。この人は墓場に住みついていて、もはやだれも、鎖を使ってでも、彼を縛っておくことができなかった。彼はたびたび足かせと鎖でつながれたが、鎖を引きちぎり、足かせも砕いてしまい、だれにも彼を押さえることはできなかった。それで、夜も昼も墓場や山で叫び続け、石で自分のからだを傷つけていたのである。

彼は遠くからイエスを見つけ、走って来て拝した。そして大声で叫んで言った。「いと高き神の子イエスよ、私とあなたに何の関係があるのですか。神によってお願いします。私を苦しめないでください。」イエスが、「汚れた霊よ、この人から出て行け」と言われたからである。

イエスが「おまえの名は何か」とお尋ねになると、彼は「私の名はレギオンです。私たちは大勢ですから」と言った。そして、自分たちをこの地方から追い出さないでください、と懇願した。ところで、そこの山腹では、おびただしい豚の群れが飼われていた。彼らはイエスに懇願して言った。「私たちが豚に入れるように、豚の中に送ってください。」イエスはそれを許された。そこで、汚れた霊どもは出て行って豚に入った。すると、二千匹ほどの豚の群れが崖を下って湖へなだれ込み、その湖でおぼれて死んだ。

豚を飼っていた人たちは逃げ出して、町や里でこのことを伝えた。人々は、何が起こったのかを見ようとやって来た。そしてイエスのところに来ると、悪霊につかれていた人、すなわち、レギオンを宿していた人が服を着て、正気に返って座っているのを見て、恐ろしくなった。見ていた人たちは、悪霊につかれていた人に起こったことや豚のことを、人々に詳しく話して聞かせた。すると人々はイエスに、この地方から出て行ってほしいと懇願した。

イエスが舟に乗ろうとされると、悪霊につかれていた人がお供させてほしいとイエスに願った。しかし、イエスはお許しにならず、彼にこう言われた。「あなたの家、あなたの家族のところに帰りなさい。そして、主があなたに、どんなに大きなことをしてくださったか、どんなにあわれんでくださったかを知らせなさい。」それで彼は立ち去り、イエスが自分にどれほど大きなことをしてくださったかを、デカポリス地方で言い広め始めた。人々はみな驚いた。(マルコの福音書 5:1-20)

イエスは私たちのうちに偉大なことをなしてくださる。そしてその後に人々、特に身近な人たちに主がなしてくださったことを伝えて欲しいと願っておられる。おそらく人々は驚くであろう。

イエスはご自身で悪霊を追い出し、弟子たちにも悪霊を追い出す権威を与えられた。イエス・キリストを信じる私たちにも悪霊を追い出す権威が与えられている。もし私たちが悪霊を追い出すのなら、私たちが先ず聖霊に満たされていなければできない。そして悪霊が出ていった人たちも聖霊に満たされることが大切だ。そのためには日々賛美と祈りが欠かせないだろう。今日も「イエスキリストを神の御子救い主」と告白する主の霊、聖霊に満たされて歩みたい。

愛する天のお父様、あなたの救いを感謝します。そして私たちを聖霊を与えてくださったことを感謝します。私たちは日々聖霊に満たされて歩み、神のことばを信じ、語り、伝えていき、人々があなたの愛に満たされますように。主イエスキリストの御名によって、アーメン。