混乱し混乱させないために

「その時、民はサウルに言った、「イスラエルのうちにこの大いなる勝利をもたらしたヨナタンが死ななければならないのですか。決してそうではありません。主は生きておられます。ヨナタンの髪の毛一すじも地に落してはなりません。彼は神と共にきょう働いたのです」。こうして民はヨナタンを救ったので彼は死を免れた。」(サムエル記上 14:45)

私たちが神の声に聞き従っていないと私たちは混乱し、また周りの人々を混乱させる。特に私たちがリーダー的立場にいるなら、その影響は計り知れない。

さてイスラエルの初代王サウルの時代に、イスラエルびとはペリシテびとと戦い、主がイスラエルを救われたのだが、イスラエルの人々はサウルの言葉に苦しんだ。これはサウルが民に誓わせて「夕方まで、わたしが敵にあだを返すまで、食物を食べる者は、のろわれる」と言ったからである。

それゆえ民のうちには、ひとりも食物を口にしたものはなかった。(しかしヨナタンは、父が民に誓わせたことを聞かなかったので、手を伸べてつえの先を蜜ばちの巣に浸し、手に取って口につけた。すると彼は目がはっきりした。 

その時、民のひとりが言った、「あなたの父は、かたく民に誓わせて『きょう、食物を食べる者は、のろわれる』と言われました。それで民は疲れているのです」。 ヨナタンは言った、「父は国を悩ませました。ごらんなさい。この蜜をすこしなめたばかりで、わたしの目がこんなに、はっきりしたではありませんか。 まして、民がきょう敵からぶんどった物を、じゅうぶん食べていたならば、さらに多くのペリシテびとを殺していたでしょうに」。」(サムエル記上 14:22-30)

その日イスラエルびとは、ペリシテびとを撃って、ミクマシからアヤロンに及んだ。そして民は、ひじょうに疲れたので、 ぶんどり物に、はせかかって、羊、牛、子牛を取って、それを地の上に殺し、血のままでそれを食べた。

サウルはイスラエルの兵士たちがぶんどり物から、動物を血のままで食べたことで、こう言った、「民の長たちよ、みなこの所に近よりなさい。あなたがたは、よく見きわめて、きょうのこの罪が起きたわけを知らなければならない。 イスラエルを救う主は生きておられる。たとい、それがわたしの子ヨナタンであっても、必ず死ななければならない」。 

罪の原因を突き止めようと彼らがくじを引くと、くじはヨナタンに当った。」(サムエル記上 14:31-32, 38-42) サウルがヨナタンを殺すように命じた時、民はサウルに言った、「イスラエルのうちにこの大いなる勝利をもたらしたヨナタンが死ななければならないのですか。決してそうではありません。主は生きておられます。ヨナタンの髪の毛一すじも地に落してはなりません。彼は神と共にきょう働いたのです」と言い、民はヨナタンを救い、ヨナタンは死を免れた。

サウルは、神にお伺いを立てるのではなく、人々から「良いと思われることをしてください」と言われ、自分の考えであらゆることをし、民の声が勝ったのである。サウルの王としての権威は地に落ちてしまった。

神の言葉を聞かずに何か物事をなすと、私たちは混乱し、あるいは周りを混乱させとしまう。だから神の言葉を聞き、その言葉に聞き従うことが大切だ。

愛する天のお父様、あなたの声を聞き、自分のなすべきこと、周りの人々に伝えるべきことを知ることができますように。主イエスキリストの御名によって、アーメン。