神とイスラエル

「イスラエルがエジプトから、ヤコブの家がことばの異なる民のうちから出て来たとき、ユダは神の聖所となりイスラエルは神の領地となった。海は見て逃げ去り ヨルダン川は引き返した。山々は雄羊のように 丘は子羊のように跳ね回った。どうしたことか。海よ おまえが逃げ去るとは。ヨルダン川よ おまえが引き返すとは。山々よ なぜおまえは雄羊のように跳ねるのか。丘よなぜ子羊のように跳ねるのか。地よ主の御前におののけ。ヤコブの神の御前に。神は岩を水の潤う沢に変えられた。硬い岩を水のあふれる泉に。」(詩篇 114:1-8)

イスラエルの民のことをヤコブの家とも呼ぶ。イスラエルの民は、言葉の異なる民の住むエジプトから出て、ユダの地にやってきた。このユダの地は現在パレスチナと呼ばれている場所で、パレスチナとはペリシテ人の地という意味だ。

ペリシテ人はエーゲ海辺りの海洋民族で、ユダ・イスラエルの海沿い地域に都市国家連邦を形成した。彼らはサウル王の時代にイスラエルの民を苦しめ、ダビデによって滅ぼされた。

しかし西暦135年にローマ皇帝ハドリアヌスは、土地の名称を「ユダヤ」から「シリア・パレスチナ」に変更した。古代ペリシテ人は前8世紀頃に滅びたが、ハドリアヌスはユダヤ人を侮辱するためにその名を復活させ、その名は定着した。現在のパレスチナ人と呼ばれる人々はアラブ人で、1986年から始まった対イスラエル闘争の中でアラファト議長が自らをパレスチナ人と呼び始めた。

イスラエルやユダの地は丘陵であり、ヨルダン川が流れる地である。この地は神の聖所となり、神の領地となった。神の土地に神はイスラエル、ヤコブの家を導き入れ、神の領地は神の聖所、礼拝場所として定められた。私たちは今日、日本やアジア、ヨーロッパ、アメリカやアフリカなど、どこにおいても神を礼拝することができるが、イスラエルの地は神ご自身が礼拝する場所として定められたことに神の御心がある。

詩篇の作者は言った。「地よ主の御前におののけ。ヤコブの神の御前に。神は岩を水の潤う沢に変えられた。硬い岩を水のあふれる泉に。」

主の偉大さや威厳に思いを向ける時、私たちは主の前に慄く。主の定められたことを目を留めていきたい。

愛する天のお父様、あなたは偉大です。あなたにはご計画があります。あなたは御子イエスキリストを通して私たちを罪から贖い、救い、永遠の命を与えてくださいました。感謝します。主イエスキリストの御名によって、アーメン。