互恵関係
「主が父ダビデに『おまえに代って、おまえの位に、わたしがつかせるおまえの子、その人がわが名のために宮を建てるであろう』と言われたように、わが神、主の名のために宮を建てようと思います。 それゆえ、あなたは命令を下して、レバノンの香柏をわたしのために切り出させてください。わたしのしもべたちをあなたのしもべたちと一緒に働かせます。またわたしはすべてあなたのおっしゃるとおり、あなたのしもべたちの賃銀をあなたに払います。あなたの知られるとおり、わたしたちのうちにはシドンびとのように木を切るに巧みな人がないからです」。」(列王記上 5:5-6)
ソロモン王は、エルサレムに神殿を建設しようとしていたのだが、そのためにはレバノンの香柏が必要で、それらの木を切る職人たちも必要だった。
そこでソロモンは、父ダビデに忠実で良好な関係を維持していたツロの王ヒラムに助けを求めた。ヒラム自身がソロモンが油を注がれ、その父に代って、王となったのを聞いて、家来を遣わして来たのであった。(列王記上 5:1)
ソロモンはヒラムにお願いした。「あなたは命令を下して、レバノンの香柏をわたしのために切り出させてください。わたしのしもべたちをあなたのしもべたちと一緒に働かせます。またわたしはすべてあなたのおっしゃるとおり、あなたのしもべたちの賃銀をあなたに払います。あなたの知られるとおり、わたしたちのうちにはシドンびとのように木を切るに巧みな人がないからです」。」(列王記上 5:6)
そしてヒラムはソロモンに人をつかわして言った、「わたしはあなたが申しおくられたことを聞きました。香柏の材木と、いとすぎの材木については、すべてお望みのようにいたします。 わたしのしもべどもにそれをレバノンから海に運びおろさせましょう。わたしはそれをいかだに組んで、海路、あなたの指示される場所まで送り、そこでそれをくずしましょう。あなたはそれを受け取ってください。また、あなたはわたしの家のために食物を供給して、わたしの望みをかなえてください」。
こうしてヒラムはソロモンにすべて望みのように香柏の材木と、いとすぎの材木を与えた。 またソロモンはヒラムにその家の食物として小麦二万コルを与え、またオリブをつぶして取った油二万コルを与えた。このようにソロモンは年々ヒラムに与えた。 主は約束されたようにソロモンに知恵を賜わった。またヒラムとソロモンの間は平和であって、彼らふたりは条約を結んだ。」(列王記上 5:8-12)
良好な関係を築き、維持することは知恵あることだ。もし私たちが意地を張り、プライドを崩さず、自分一人の力に頼るなら、私たちのビジョンは実現に至らないだろう。私たちには、知恵ある人、知識のある人、技能ある人、人と人をつなげる賜物のある人たちの力が必要である。人々と良好な関係を築きたい。
愛する天のお父様、どうかプライドや意地を捨てて、あらゆる人と平和な関係を築くことができますように。主イエスキリストの御名によって、アーメン。