人間を捕る漁師

「シモンの仲間の、ゼベダイの子ヤコブやヨハネも同じであった。イエスはシモンに言われた。『恐れることはない。今から後、あなたは人間を捕るようになるのです。』」(ルカの福音書 5:10)

漁師は魚を獲ることを生業としている。シモンペテロは元々ゲネサレ湖(ガリラヤ湖)の漁師だった。

群衆への話が終わるとイエスはシモンに言われた。「深みに漕ぎ出し、網を下ろして魚を捕りなさい。」すると、シモンが答えた。「先生。私たちは夜通し働きましたが、何一つ捕れませんでした。でも、おことばですので、網を下ろしてみましょう。」そして、そのとおりにすると、おびただしい数の魚が入り、網が破れそうになった。そこで別の舟にいた仲間の者たちに、助けに来てくれるよう合図した。彼らがやって来て、魚を二艘の舟いっぱいに引き上げたところ、両方とも沈みそうになった。

これを見たシモン・ペテロは、イエスの足もとにひれ伏して言った。「主よ、私から離れてください。私は罪深い人間ですから。」彼も、一緒にいた者たちもみな、自分たちが捕った魚のことで驚いたのであった。シモンの仲間の、ゼベダイの子ヤコブやヨハネも同じであった。イエスはシモンに言われた。「恐れることはない。今から後、あなたは人間を捕るようになるのです。」(ルカの福音書 5:4-10)

主イエスは魚のいる場所を知っていた。当然、当時は魚群探知器など無いわけで、自然を治める全知全能の神だからできたことだろう。

シモン・ペテロも、一緒にいた者たちもみな、自分たちが捕った魚のことで驚き、イエスの足もとにひれ伏して言った。「主よ、私から離れてください。私は罪深い人間ですから。」

主イエスは奇跡を通してご自身の栄光を現されたのだが、シモンペテロをはじめ、弟子たちに対して人間を獲る漁師というビジョンを抱いていた。

主は私たちの先のことについてご存知であるが、ただ漫然と時間の過ぎるのを待っておられるのではなく、ビジョンを投げかけ、生きる目的を伝え、目標を喚起してくださる。

私たちに対する主のビジョンは同じである。私たちも人間を獲る漁師である。ならば、主が与えてくださった賜物を用いて、主に仕え、人々に仕えていきたい。

愛する天のお父様、あなたが私たちにも人間を獲る漁師として召してくださいました。あなたの福音を宣べ伝えます。主イエスキリストの御名によって、アーメン。