主の声に聞き従って幸せを得る
「それが良くても悪くても、私たちは、あなたを遣わされた私たちの神、主の御声に聞き従います。私たちの神、主の御声に聞き従って幸せを得るためです。」(エレミヤ書 42:6)
バビロン捕囚で国民のほとんどがバビロニアに連行されていった後、エルサレムにはわずかな残った者たちがいた。彼らは預言者エレミヤのところに来て言った。「どうか、私たちの願いを受け入れてください。私たちのため、この残りの者すべてのために、あなたの神、主に祈ってください。ご覧のとおり、多くの者の中からわずかに私たちだけが残ったのです。あなたの神、主が、私たちの歩むべき道と、なすべきことを私たちに告げてくださいますように。」(エレミヤ書 42:2,3)
そこで、預言者エレミヤは彼らに言った。「承知しました。見よ。私は、あなたがたのことばのとおり、あなたがたの神、主に祈り、主があなたがたにお答えになることはみな、あなたがたに告げましょう。あなたがたには何事も隠しません。」
彼らはエレミヤに言った。「主が、私たちの間で真実で確かな証人であられますように。私たちは必ず、あなたの神、主が私たちのためにあなたを遣わして告げられることばのとおりに、すべて行います。それが良くても悪くても、私たちは、あなたを遣わされた私たちの神、主の御声に聞き従います。私たちの神、主の御声に聞き従って幸せを得るためです。」(エレミヤ書 42:4,5,6)
十日たって、主のことばがエレミヤにあった。主の言葉はこうである。『もし、あなたがたがこの地にとどまるのであれば、わたしはあなたがたを建て直して、壊すこことなく、あなたがたを植えて、引き抜くことはない。わたしは、あなたがたに下したあのわざわいを悔やんでいるからだ。あなたがたが恐れているバビロンの王を恐れるな。彼を恐れるな──主のことば──。わたしがあなたがたとともにいて、彼の手からあなたがたを救い、助け出すからだ。わたしがあなたがたにあわれみを施すので、彼はあなたがたをあわれんで、あなたがたを自分たちの土地に帰らせる。』(エレミヤ書 42:7,10,11,12)
しかし、残された者たちは自分たちの宣言と裏腹にエルサレムに留まろうとせず、エジプトに行こうとした。そこでエレミヤは残された者たちに言った。「私は今日、あなたがたに告げたが、あなたがたは、自分たちの神、主の御声を、すなわち、主がそのために私をあなたがたに遣わされたすべてのことを聞こうとしなかった。だから今、確かに知らなければならない。あなたがたが、行って寄留したいと思っているその場所で、剣や飢饉や疫病で死ぬことを。」(エレミヤ書 42:21,22)
エルサレムに残された者たち、ホシャヤの子アザルヤ、カレアハの子ヨハナン、および高ぶった人たちはみな、エレミヤにこう告げた。「あなたは偽りを語っている。私たちの神、主は『エジプトに行ってそこに寄留してはならない』と言わせるために、あなたを遣わされたのではない。ネリヤの子バルクが、あなたをそそのかして私たちに逆らわせ、私たちをカルデア人の手に渡して、私たちを死なせるか、あるいは、私たちをバビロンへ引いて行かせようとしているのだ。」
彼らはエジプトの地に行った。主の御声に聞き従わなかったのである。こうして、彼らはタフパンヘスまで来た。(エレミヤ書 43:2,3,7) そこで主はこう言われた。「わたしは、エジプトの地へ行ってそこに寄留しようと決意したユダの残りの者を取り分ける。彼らはみな、エジプトの地で、剣と飢饉に倒れて滅びる。身分の低い者も高い者もみな、剣と飢饉で死に、のろいと恐怖のもと、ののしりとそしりの的となる。」(エレミヤ書 44:12)
何と悲しいことだろう。主の言葉を聞かなかった彼らは滅び、死に、のろいと恐怖のもと、ののしりとそしりの的となるとことになった。
主の御声に聞き従って幸せを得ることを願った者たちは、実際主の声を聞くと翻って、主に従わず、エジプトにくださって行き、悲しい結末を迎えた。
主の声を聞くことこそ、幸せを得る方法である。頭ではわかっていたのだろうが、心ではわかっていなかったようだ。いざ主の命令を聞くと心が揺らいでしまった。
私たちは神の言葉に聞き従うことができるだろうか?
神の言葉に聞き従い、幸いを得たい。
愛する天のお父様、あなたの声に聞き従う者としてください。主イエスキリストの御名によって、アーメン。