聖霊の導き

「ふたりが言った、「主イエスを信じなさい。そうしたら、あなたもあなたの家族も救われます」。」(使徒行伝‬ ‭16‬:‭31‬)

マケドニアのピリピという町での出来事である。ある時、パウロとシラスが祈り場に行く途中、占いの霊につかれた女奴隷に出会った。彼女は占いをして、その主人たちに多くの利益を得させていた者である。 この女が、パウロやわたしたちのあとを追ってきては、「この人たちは、いと高き神の僕たちで、あなたがたに救の道を伝えるかただ」と、叫び出すのであった。 

そしてそんなことを幾日間も続けていたのでパウロは困りはてて、その霊にむかい「イエス・キリストの名によって命じる。その女から出て行け」と言った。すると、その瞬間に霊が女から出て行った。 

彼女の主人たちは自分らの利益を得る望みが絶えたのを見て、パウロとシラスとを捕え、獄屋に入れ、その足に足かせをしっかりとかけておいた。(‭‭使徒行伝‬ ‭16‬:‭16‬-‭24‬)

「真夜中ごろ、パウロとシラスとは、神に祈り、さんびを歌いつづけたが、囚人たちは耳をすまして聞きいっていた。 ところが突然、大地震が起って、獄の土台が揺れ動き、戸は全部たちまち開いて、みんなの者の鎖が解けてしまった。 獄吏は目をさまし、獄の戸が開いてしまっているのを見て、囚人たちが逃げ出したものと思い、つるぎを抜いて自殺しかけた。 

そこでパウロは大声をあげて言った、「自害してはいけない。われわれは皆ひとり残らず、ここにいる」。 すると、獄吏は、あかりを手に入れた上、獄に駆け込んできて、おののきながらパウロとシラスの前にひれ伏した。 それから、ふたりを外に連れ出して言った、「先生がた、わたしは救われるために、何をすべきでしょうか」。 ふたりが言った、「主イエスを信じなさい。そうしたら、あなたもあなたの家族も救われます」。 それから、彼とその家族一同とに、神の言を語って聞かせた。 

彼は真夜中にもかかわらず、ふたりを引き取って、その打ち傷を洗ってやった。そして、その場で自分も家族も、ひとり残らずバプテスマを受け、 さらに、ふたりを自分の家に案内して食事のもてなしをし、神を信じる者となったことを、全家族と共に心から喜んだ。」(使徒行伝‬ ‭16‬:‭25‬-‭34‬)

自害しかけた獄吏は、パウロたちに救いを申し出た。脱獄トラブルからの救いではなく、永遠のいのちを得ることのできる、魂の救いを求めた。パウロが神の言葉を語り、信じた獄吏は救われた。

実はアジヤで御言を語ることを聖霊に禁じられたパウロが行き着いた場所がピリピであり、この町で家族の救いが起きた。

場所によっては聖霊がみことばを語るのを禁じられる。神がどこで、どのように救いを起こされるのか、私たちにはわからない。だからこそ私たちは聖霊の導き、神の導きに従うことが大切だ。

愛する天のお父様、あなたの導きに従う者としてください。主イエスキリストの御名によって、アーメン。